不動産を購入する際、買い付け(購入申し込み)を入れて、さあ契約だ!という流れが一般的です。
不動産の契約書・重要事項説明書には聞いたこともないような言葉がずらりと並び、一気に説明されてもちんぷんかんぷんな内容がとても多い!

わからないからと言って、内容をうやむやのままで捺印してしまっても、あとからくつがえる事はありません。
万が一裁判などになったら契約書に書かれていることが正となります。
まれに記載内容があきらかに間違っていた場合、売主・買主了承の上、訂正をする事があります。
しかし、金額や決済日(引き渡し日)などはよほどの理由がない限り変更は難しいと思ってください。
昨今、コロナ感染などで引き渡し日を変更せざるを得ない状況などもありますが、決済はネットバンキングなどでも行えるので、日程の変更も少なくなってきています。鍵のお渡しは後日だったり、仲介業の不動産屋さんが持ち回りをしたりなんて事でクリアしています。

過去にあったお話なんですが、契約書に書かれた最終決済日を無視して、奥様が「旦那は仕事があるからその日は絶対休めません!責任ある仕事についてるんです!」とおしかりの連絡を受け、決済日をあと倒しして欲しいとのことでした。
正直、責任のない仕事なんてあるのだろうか。。。と声に出せずに思ってしまいました。
契約の際に、必ず期限を守らなければならない事、のっぴきならない状況であれば売主と交渉をする事をご説明していました。
しかし、この買主様は自分はお客様だ!という意識が強く、「お客様の意思が最優先!」という方であったので、ご説明に苦労したのを覚えています。結果はご主人様が普通に有給休暇を取って予定通りに決済となりました。
不動産は大きな金額が動くため、決済日が1日でもずれると住宅ローンも売主の調整もすべての手続きをしなおさなければなりません。期日が近ければなおさらです。
売主が業者だった場合は社内でも承認が必要となります。
そのような事がおこらないようにするために、書面に残して契約という約束ごとをするわけです。
ご主人の仕事が休めないというのは理由にならない場合が多く、決済日の前倒しであれば売主もいいよと言ってくださる事が多いので、あと倒しはせずに前倒しで進める事が多いのが実情です。
決済日がずれこむ事で起こる事象としては、住宅ローンの利息計算、固都税の日割り計算。売主が入金を見込んでいる日程がずれる。などです。
ご自身の立場に立ってみて、お給料が入金される予定日に入らなかったら???
大きな事業で銀行から借り入れする予定が、日程がずれてしまったら?
不動産購入は「契約」という縛りの中で動いていくので、契約書の内容をよく理解する事が大切ですね。
理解できないところがあれば、何度でも確認したほうがよいですよ。
私のブログに、契約後心配になって、こういう場合はどうなんでしょう?と質問がやってきます。

しばし。。。それって仲介業者がいるんだろうか。重要事項説明がされていないのでは?と不思議に思いますが、質問に答えてわかりやすい言葉で説明し、契約書や重説をもう一度よく見てくださいとお伝えしています。
売る方も買う方も不慣れな事が多いので心配ごとはつきませんよね。それを解決するのが私の仕事です。